心の健康診断「予防カウンセリングの必要性」

「皆さんカウンセリング受けていますか?」
この質問には、多くの方が「NO」と答えられるのではないでしょうか?
また、「カウンセリングってどんな人が受けるものだと思いますか?」
この質問にも、多くの方が「心が病んでる人や心療内科などに通院している人が受けるものじゃないの?」と答えられると思います。

日本人はなぜカウンセリングを受けないの?

カウンセリングの先進国アメリカでは、かかりつけ医よりも近い存在で日常的な些細なことでも気軽に相談します。
しかし日本では「人に相談するのは恥をさらすこと」「自分が弱い人間だと認めることになる」「我慢は良いこと」「努力や頑張るが当たり前」「昔はもっと厳しかった」など日本人の文化的な思考もあり、自ら進んでカウンセリングを受けるという考えにはなかなか至らないようです。
以前、所属企業からカウンセリングを受けるように言われた80代の方のカウンセリングをさせていただいたことがありましたが「悩みは人に話すものでは無い!自分で解決するもの!」と話されていました。
まさに日本人の文化なのかも知れないですね。

アドバイスを必要とする日本人は多い

しかし、アドバイスを必要とする日本人は実はたくさんおられます。
例えば、日本人は流行に敏感で「時代遅れ」や「他人と違う」ことを嫌い同じ服装や髪型など流行に合わせようとします。そのためファッション誌などから情報やアドバイスを取り入れます。
また、美容やエステサロンのカウンセリングを受けたり、占いをされる方も多くおられます。
その他にも恋愛相談や結婚相談、投資や保険などもそうかも知れませんね。
このように、専門家からのアドバイスを必要としている日本人は非常にたくさんおられると言う事なのです。

少し話はそれますが・・・
日本人がアドバイスを必要とする国民性なのは、欧米諸国と日本の子育て文化の違いに一因があると思います。
欧米諸国では子供の「自立心」を大切にするため、幼少期から子供自身に判断させる育て方をします。服選びからお金の管理、進路なども自分で決めさせます。そのため「自分で判断できる大人」になります。
日本では「安全や無難」などを優先することが多く、子供が失敗しないように親が経験上から判断やアドバイスすることが多くなっています。
つまり、日本の子供は自分で判断しなくても親がアドバイスをくれるのです。
言い換えると「自分で判断する必要がない、そして判断する経験が少なかったことから判断するのが苦手な大人」になります。
このようなところが海外から「日本人ははっきりしない!」と言われているところなのかも知れないですね。
話が少しそれてしまいましたの、戻したいと思います。

つまり、日本人には「相談しない文化」があるものの「判断するのが苦手でアドバイスを必要としている・・・」と言う事なのです。
何だか「つじつま」が合っていないですよね。
欧米諸国より、よほど日本人の方がカウンセリングは必要なのではないかと思います。

カウンセリングってもっと身近なもの

例えば、美容やエステサロンのカウンセリングと、心のカウンセリングで比較してみたいと思います。
美容やエステサロンのカウンセリング 
⇒ 外見を良くするアドバイス ⇒ 外見を良くする施術 ⇒ 外見に自信がつく ⇒ 内面にも自信がつくと言う事も期待できます。
心のカウンセリング 
⇒ 相談者の改善したい悩み・考え方・性格・苦手意識アドバイス ⇒(そして) 考え方(内面)が変わる ⇒ 行動が変わる ⇒(その結果) 自信がつく ⇒ 外見や周囲の評価が変わることも期待できます。
途中経過は少し違うかも知れませんが、双方とも「自分が変わりたい」と行動を起こしたことに、専門家からの支援を受け、その結果内面や外見・行動などが良い方向に変化するのはどちらも同じかも知れませんね。

また、皆さんはストレスと聞くと「嫌なことや辛いこと」だと思っていないでしょうか?
実は、うれしいことでもストレスは生じているのです。
例えば、進学・就職・転職・結婚・出産・育児などのライフステージの変化があった際は、環境の変化など思っている以上にストレスは生じていています。
またこのようなストレスは自覚がないことが多く、カウンセラーは注意を促し予防の意識を持っていただくのも重要なことなのです。

早急な対策が求められる日本のメンタル不調の実情

厚生労働省のホームページ「知ることから始めようみんなのメンタルヘルス
には「日本では、100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験している」と記載しています。
つまりは17人弱に1人はうつ病を経験すると言う事です。
また、厚生労働省の「自殺・うつ病等対策プロジェクトチームとりまとめについて」のレポートによると
「平成8年には43.3万人だったうつ病等の気分障害の総患者数は、平成20年には104.1万人と12年間で2.4倍に増加している」としています。なおかつ「うつ病患者の医療機関の受診率は低いこともわかっており、実際はこれより多くの患者がいることが推測される」とし、
さらに「平成21年の自殺者数は32,845人。また、自殺は国内の死因別の順位で7位であり、主要7か国の中でも、男女とも日本が最も高い数字となっています。」
しかも、うつ病等を自殺の要因とするものが40%を超えた数字で報告されています。
つまりは、うつ病等を要因とする日本人の自殺者数は年間13,000人を超えていると言う事なのです。

これだけメンタル不調者が増えているのに、予防はされているのでしょうか?
私は、健康診断の受診項目に「メンタルカウンセリング」の項目を増やしてでも対応が必要なのではないかと思っています。

まとめ

私たちは、体調に関して健康診断で予防したり、体調が悪いときは仕事を休んで病院へ行ったりします。
しかし「心」についてはいかがでしょうか?「予防」や「休養」はとられていますでしょうか?

多くの方が放置し、重症化してどうしようもなくなってから心療内科などに行かれたりしています。
心の不調も体調と同じで、予防し早期発見早期治療を行えば重症化せずに済む場合もあります。
「少し心が疲れたな」と感じたら予防カウンセリングは効果的なのです。

専門家であるカウンセラーは、あなたを否定したり非難することはありません。安心して何でも話していただくことがカウンセリングなのです。

【文:Nakaya(M&Pラボラトリー/チーフカウンセラー)
資格:キャリアコンサルタント・2級キャリアコンサルティング技能士】
年間1,800名以上のカウンセリングを実施。仕事の悩みだけでなく、プライベートの悩みや生活改善などもアドバイス。「いきいきと働き、いきいきと生きる」ことをサポートします。

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