睡眠時無呼吸症候群とは? ~Part1~

睡眠障害の中で、高い頻度で発生する睡眠時無呼吸症候群について知ってみましょう。

そもそも、睡眠時無呼吸症候群って、何が悪いの?

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている時にのどが「ふさがる」「ひらく」を一晩中繰り返す病気です。
簡単に言うと、呼吸が止まっている状態です。

眠っている時にのどがふさがって呼吸が止まると、血液中の酸素はどんどん減っていきます。
呼吸が止まって少し時間が経つと、あごを動かしてのどを開いて呼吸が再開されるため、減っていた血液中の酸素は上昇します。
息が止まって酸素不足になると、心臓や血管に負荷がかかるため心拍数が早くなり、高血圧も引き起こします。
睡眠時無呼吸症候群は、このような状態を一晩に何回も繰り返す病気です。

酸素不足を繰り返すことによって、眠りが途切れ途切れになり、深い睡眠がまったくとれなくなります。
睡眠時間は確保できていても毎晩のように酸素不足を繰り返し、脳や体にとって必要な睡眠が取れていないことで、日中に猛烈な眠気や、イライラして怒りやすくなる方もいます。

受診するきっかけって、どんなこと?

睡眠時無呼吸症候群の本人は、眠っている時に自分の呼吸が止まっていることや、いびきをかいていることには気づいていません。
そのため、病院を受診するきっかけになるのは、睡眠を共にするパートナーや同居者、外泊時に友人や同僚などから無呼吸やいびきを指摘されることです。

その他には、日中の眠気や、疲れが取れないなどの体調不良、居眠り運転や集中力の低下によって引き起こされた事故など、眠気による事故が受診のきかっけになることもあります。

治療せずに放置していたら、どうなるの?

残念ながら睡眠時無呼吸症候群は、放置していても改善することは見込めません。
むしろ、年齢を重ねることで悪化しますし、飲酒や体重増加でも悪化します。

治療せずに放置すると、日中に襲われる睡魔などで重大な事故に繋がったり、命に関わる病気に発展する恐れもあります。
また、酸素不足の影響によって動脈硬化が進むため、心筋梗塞や脳梗塞なども起こしやすくなります。
その他にも、睡眠不足によるストレスによって血糖値やコレステロール値が高くなるため、生活習慣病やメタボリックシンドロームが引き起こされます。

痛みや呼吸が苦しいなどの自覚症状がないので、自己判断で「大丈夫だろう」と思い込む方が多いのですが、放置しても改善することは見込めません。
周囲の人から指摘されたり、すでに自覚症状がある場合は、一度専門の医療機関を受診してみることをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間本人は気づけません。
みなさんや、みなさんのまわりに、無呼吸やいびきをかいている方はいませんか?
もしいたら、配慮した上でご本人に伝えて、医療機関の受診を後押ししてあげてくださいね。
受診や治療法については、睡眠時無呼吸症候群とは? ~Part2~ をご確認ください。

 睡眠時無呼吸症候群とは? ~Part2~
・医療機関を受診したら、どんなことをするの?
・どんな治療法があるの?

〈参考〉
・一般社団法人日本呼吸器学会
・2023 年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン
・℮‐ヘルスネット 睡眠時無呼吸症候群 / SAS


株式会社M&Pラボラトリー
文責:保健師 Murakami
村上 舞 lit.link(リットリンク)

睡眠障害の中で、高い頻度で発生する睡眠時無呼吸症候群とは? ~Part2~



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