会社でもできる姿勢改善 ~ 知識編Vol.02 ~

前回に引き続き姿勢についてお話ししていきたいと思います。今回は運動学観点から良い姿勢の指標についてご説明していきます。前回とは少し観点が違いますのでご了承ください。

運動学観点からの良い姿勢について、下記の5つが指標になります。全て兼ね備えていれば、良い姿勢をとっていると判断されます。

① 力学的視点:バランスが安定している

重心線が支持基底の中に位置し、その位置が支持基底の中心に近いほど安定性は高くなる。

② 生理学的視点:疲労しにくい

わずかずつであっても姿勢を変化させることが筋疲労の軽減に有効。

③ 心理的視点:安心感がある

感情や心の持ち方は、個人の姿勢に表れる。喜び、自信などは伸展位が支配的な姿勢として表れ、不幸、劣等感は屈曲位が顕著に姿勢として表れる。

④ 作業効率的視点:動きやすい

姿勢は静的であるが、作業能率を見る場合は動的要素も必要。

⑤ 美学的視点:見て美しい

つり合いや均整のとれた姿勢は安定を表す美として映る。

美学的視点を省かせて頂きますが簡単に要約すると、立ったり座っていたりする状態で身体のどこにも支障が出ない効率的な(安定していて、疲労しにくく、安心感があり、動きやすい)姿勢を保てているかどうかということになります。

運動学観点から見てみると、主観的なところが大きくなっているように思われるのですが、良い姿勢というのは骨格と筋肉のバランスのつり合いが取れている状態のことを指し、逆に悪い姿勢とは骨格と筋肉のバランスのつり合いが崩れてしまい身体のどこかに負担がかかっている状態を指します。

例えば、デスクワークの人が陥りやすい背中が丸まった猫背姿勢の場合は、背中側の筋肉元の状態の筋肉よりも引き伸ばされている状態となり、逆に胸側の筋肉は元の状態の筋肉よりも縮んでいる状態になっていると想像して頂けると思います。
このように背中と胸の筋肉の状態のアンバランスが、疲労しやすく、動きにくい姿勢になっていると言えます。また、その状態が長時間続いてしまうと肩こりの症状などを引き起こし、作業効率が下がるなどの悪循環を生みだしていくのです。

このような悪循環を永遠と続けないようにするために、まずは意識的な改善から取り組み、肩こりや腰痛の症状を少しでも改善頂ければと思います。
姿勢を意識的に整えることで、心身のバランスをとり、疲労しにくく、動きやすい状態を作ることによって、外見的にもきれいになれます。ご自身の姿勢を見直すことで、より良い環境を創出して頂ければ幸いです。
次回は良い姿勢を維持するためのストレッチやトレーニング方法についてお話ししていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願い致します。

基礎運動学第6版(中村隆一,齋藤宏,長崎浩 著)より参照(一部加筆)

【文責:Kurokawa(M&Pラボラトリー主任施術者)資格:鍼灸師・柔道整復師】
年間100社以上の企業内での施術を担当。職場での従業員様のお身体の不調・疲れのケア、職場・自宅でできるセルフケアアドバイスなどを行っています。

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