【カウンセリング事例】~10年以上のパニック障害を克服

  【カウンセリング事例】~10年以上のパニック障害を克服 

前代未聞の騒動の中、先の見えない話題が続いていますね。
弊社では、カウンセリングを通じて、目に見えない「心」のケアをサポートさせていただいております。

心の不調が要因となる症状には様々なものがあり、目に見えない、原因もわからない不安や焦燥感、そして原因が特定できない不定愁訴と、様々な症状が発生します。

今回は、その中でも、「うつ病・パニック障害・睡眠障害」を改善されていった事例を、ご紹介したいと思います。

※ 人物や内容は、事実から一部変更しています

【Aさんとの出会い】

 

とあるショップでの商品管理に携わるAさん。マネージャー職をされているAさんと、面談で初めてお会いしたときは、表情もあまりなく、涙を流しながらお話をされていました。

後輩の社員さんたちに対し、自分が至らない部分があると感じてしまう、という無力感を訴えていらっしゃいました。

長年鬱状態から発症したパニック障害と睡眠障害を、発症するのではないか(予期不安)もお持ちでした。

この時Aさんは、ご自身のなかで解消できる問題と、お相手Bさん(後輩)の問題(他者領域)のすみわけができておらず、解決できない部分「他者領域」について、深く悩んでいらっしゃいました。

 【過去と他人は変えられない】~お悩みは、自己成長の機会

 

「過去と他人は変えられない」という言葉はよく耳にされると思います。

まずは、他者領域はご本人の課題であり、“寄り添うことは大切ですが、ご本人の成長の機会でもあること。解決することよりも、気持ちを聞いてご本人の心の自立をサポートしましょう”と提案し、AさんとBさんの問題を、切り離すことから始めました。

またBさんも、問題を「問題と捉えている状況」なので、同じ視点にたってしまうと、飲まれてしまいます(俯瞰できなくなってしまう)。このこともお伝えしました。

また、この時もう一つ、ご本人が気づいていないポイントがありました。

それは、Aさんがご自身の気持ちよりも、周りの方の気持ちや状況を優先し過ぎているというところでした。

このことがもたらす影響は、

【ご自身の気持ちがわからない、在り方が定まらず、他者軸のため、どうするのが良いのかがわからない。】という状況です。

また、物事が起こるたびに、状況に応じてぶれてしまうご自身の感情にも、疲弊していらっしゃいました。

とてもお優しいAさんは、お一人お一人が困っている「心の問題」をサポートしたい思いが強い方でした。

改善策としては、ご本人の私的な部分や人生全般にかかわる事は難しいですので、「職場の先輩として、仕事がスムーズに出来る様にサポートすることに尽力」していただき、成果をともに喜ぶことにフォーカスしていただきました。

こうすることで、後輩Bさんの自己肯定感も少しずつはぐくまれて行きました。

Aさんも、ご納得されて、いままでご自身が後輩であるBさんを「信じてあげられていなかった。まかせられていなかったために、自信をもたせてあげられなかったのだ」と気付きをシェアしてくださいました。

 【パニック障害・睡眠障害のとらえ方に変化が・・・】

 

ここまでで、4回ほどのカウンセリングを重ねておりました。

Aさんは、この時点で、背筋がのびており、表情も生き生きと明るいものになってきていました。
そして、飲んでいる薬を飲み忘れても、眠れました。パニックの症状もでなくなっていて、心が落ち着いています」とおっしゃってくださいました。

背負いこんでいた他者領域の問題を、「成長のサポート」と捉えることで、気持ちが楽になったことから、

Aさんは「メンタルの勉強をしたい」とおっしゃり、本を読んだり、読んだことを実践されたり、積極的になっていかれました。

そのあとのカウンセリングでは、後輩のかたや上長のかたとのコミュニケーションにおける、「具体的な質問と、実践的なアドバイス」、物事のとらえ方(俯瞰力)を身に着けていかれました。

そして、ご自身の気持ちやご意見を、「シェアして改善する」という意識を持つことで、社内でよい循環にしていけるようになっていきました。

【改善して言った理由】

 

このように、実際に行動できるかどうかは別として、「自身の感情や思いを感じる」ということは、とても大切なことなのです。

Aさんは、その後ますます笑顔が増え、苦手な社員様との関係が改善したり、ついにはパニック障害のお薬もやめることができました。

そして、ご自身の人生について、広い視点で捉えることができるようになり、外見もとても変化されました。

その後、「これからは、“私の心”を感じてみます」そうおっしゃって、Aさんは新たな人生への行動を起こされました。

この時、7回目のカウンセリングでした。

その後、Aさんはご自身の生きる道をご自身で決め、様々な症状からも解放されていきました。

「自分で自分の想いに寄り添える」状態は、気持ちを受け止めてくれる味方が、いつもそばにいるのと、同じです。

カウンセリングで、“一つ大きな自分の意識”から自分や、起きている物事を捉える力を育んでいくことができた事例です。

心から発症する症状は、“治らないと思って付き合う”、というのが良く聞かれる話かと思います。
実は、筆者本人もパニック障害を自身で寛解した経験があります。

起きていること=感じていること(とらえている世界)は鏡

私たちは、生まれたときはすべて備わった状態で、健康そのものでした。意識の持ち方で、“元の状態”に戻れる可能性はあるということを体感した事例でした。

カウンセリングは、日本ではマイナスのイメージを持たれることが多いかと思います。

そして、本来は「予防的観点」で、お体に症状が出るまえに来談にいらしていただきたい、というのが、私たちカウンセラーの想いでもあります。

悩みがない、という方も「思考の整理」をすることで、より良いパフォーマンスに繋がっていくこともある、こういった面談の機会を、

従業員様が本来の力を発揮し、自己実現をするサポートとしても、ぜひご活用いただければ幸いです。

【文責:橘 佳枝(M&Pラボラトリー関東カウンセラーリーダー)
資格:産業カウンセラー(取得22年)】
幼少期からのDV・乳がんや脱毛症などを経験。「生き方・在り方」の本質を見つめ、ご自身に深い安心感を感じて頂ける対話を心がけています。



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